はじめに:急増するニコパフの人気と不安の声
ここ数年、若者を中心に注目を集めている「ニコパフ」。コンビニ感覚で購入できる国もあり、手軽に楽しめるニコチン入りのVAPE(電子たばこ)として話題です。海外のTikTokやインフルエンサーの影響もあって、日本国内でも人気が高まっています。
しかし、「これって日本では合法なの?」「買ったら捕まる?」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、ニコパフの所持・使用・販売・輸入に関して、日本の法律でどう扱われているのかをわかりやすく解説します。
ニコパフとは?|簡単に説明すると…

「ニコパフ」とは、「ニコチンを含んだ使い捨てVAPE(電子たばこ)」の通称です。一般的に次のような特徴があります。
- 海外製がほとんど(特に中国・アメリカ製)
- ニコチン入りリキッドがあらかじめ入っている
- フレーバーが豊富(マンゴー、ミント、バニラなど)
- 使い切りタイプで、充電・補充不要
- 若者に人気のコンパクトデザイン
健康への影響が少ないと思われがちですが、ニコチンはれっきとした依存性物質である点を忘れてはいけません。
日本の法律ではどう扱われる?|薬機法と関税法の視点
ニコパフが日本で問題視される理由は、主に以下の2つの法律に関係しています。
① 薬機法(旧・薬事法)
- ニコチン入りの液体は、日本では「医薬品」とみなされます。
- 日本で製造・販売・譲渡するには、厚生労働省の承認・許可が必要です。
- 海外製のニコパフは未承認医薬品に該当し、許可なしに販売や譲渡すると薬機法違反になります。
② 関税法
- 医薬品の輸入には制限があります。
- 販売目的で輸入することは禁止されており、見つかれば没収または刑事罰の対象です。
所持・使用は違法なのか?
ここが最も気になるポイントでしょう。
結論から言うと、自己使用目的での所持・使用は合法です。ただし条件付きです。
【合法になる条件】
- 個人が海外から輸入すること
- 販売や譲渡を一切しない
- 規定の量を超えない(月120mlのリキッド or 約12,000回吸引分まで)
例えば、個人で海外のECサイトからニコパフを1〜2本程度取り寄せて、自分だけで使うのは問題ありません。
違法になるケースは?|やってはいけない行為リスト

以下のような行為はすべて違法です。知らずにやってしまう人も多いため、注意が必要です。
❌ 違法な例
行為 | 法律違反の可能性 |
---|---|
ニコパフを友達にあげる | 薬機法違反(譲渡) |
フリマアプリで販売する | 薬機法違反・関税法違反 |
10本まとめて輸入 | 規定量超過による没収の可能性 |
代行業者を使って輸入 | 通関トラブルの可能性あり |
店舗やSNSで販売 | 完全に違法。逮捕例もあり |
1本だけ持っていても、「売るつもりだったのでは?」と疑われれば調査対象になることもあります。
税関で止められるリスクも|知らないと危ない!
ニコパフを個人輸入した場合でも、税関で止められるリスクは常にあります。
- ラベルに「ニコチン」と明記されている場合
- 見た目から中身が判別できない場合
- 複数本まとめ買いしている場合
運が悪いと、中身を開封された上で、全量没収されることも。繰り返すとブラックリスト入りの可能性もあります。
海外旅行で買ったニコパフを持ち帰ってもいい?
海外でニコパフを購入し、日本に持ち帰ることも可能です。ただし、制限量を超えないように注意してください。
- リキッド総量120ml(または使い捨て換算で12,000回分)まで
- 他人への譲渡はNG
- 税関申告が必要な場合もある
手荷物で持ち込むときはニコチン含有の表示や安全な包装にも注意しましょう。
違反するとどうなる?|罰則と前例
薬機法や関税法に違反した場合、以下のような罰則が科されることがあります。
- 薬機法違反:3年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 関税法違反:税関での没収・追徴金・刑事処分
実際に、ニコパフをメルカリなどで販売して逮捕された事例も報道されています。軽い気持ちで販売すると、取り返しがつかないことになります。
まとめ|ニコパフの扱いは「慎重に」
最後に、ニコパフの日本国内での扱いを整理しましょう。
内容 | 合法? |
---|---|
自分で輸入して吸う | ◯(条件付き) |
海外旅行で1〜2本持ち帰る | ◯(制限内) |
フリマ・SNSで販売する | ×(違法) |
友人に譲る | ×(違法) |
おわりに|安易な使用・拡散はNG
ニコパフは手軽でスタイリッシュな印象がありますが、ニコチンは依存性が高く、未成年には絶対にNGです。
筆者が実際に体験したニコパフに関する記事はこちらから↓
また、法律に違反すると重い罰則があるため、「バレなければ大丈夫」という軽い気持ちは禁物。安全に楽しみたいなら、規定内の個人輸入にとどめ、絶対に譲渡・販売しないことが鉄則です。
安心して楽しむためにも、正しい知識を持ちましょう。