「また失恋した。ほんと、私ってバカだな」
「恋愛なんて、馬鹿がすることだと思う」
そんな言葉を、あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
自分の感情に振り回されたり、相手の些細な言葉に一喜一憂したり、冷静な判断ができなくなったり。
確かに、恋をしている自分はどこか“おバカ”に見える瞬間があるかもしれません。
それでも、私たちはまた誰かを好きになり、心を焦がし、期待し、傷つき、それでもなお恋を望む──。
なぜ人は、懲りずに恋をするのでしょうか？この記事では、その「理屈じゃない」恋愛の本質に迫っていきます。
「恋愛＝馬鹿がすること」と言われる理由
感情に振り回されるから
恋をすると、理性より感情が勝ちます。
普段ならスルーできることに過敏になったり、「返信が遅い＝嫌われた？」と深読みしたり……。
冷静さを失い、自分でも「何してるんだろ」と思うこともしばしば。
周囲から見れば、そんな姿は「ちょっとイタい」「冷静さを欠いた馬鹿げた行動」に映るかもしれません。
相手に依存してしまうから
恋愛は相手ありきのもの。だからこそ、うまくいかないときは「どうにかしたい」と必死になります。
気づけば相手の言動ひとつで一喜一憂し、自分を見失ってしまうことも。
人はコントロールできないものに執着する傾向があるため、恋愛中はまるでギャンブルのような状態に陥ることもあるのです。
失敗を繰り返してもまた恋をするから
「あの人はやめておいたほうがいいよ」と周囲に止められても、なぜか惹かれてしまう。
過去の失恋でどれだけ傷ついても、「次こそは」と新しい恋を始める。
冷静に考えれば、“学習能力がない”と思われるような行動ですが、それが恋というものでもあります。
恋が「馬鹿げて」いても、人が恋をする理由
1. 恋は「生きてる実感」をくれるから
日常がどれだけ平凡で退屈でも、恋をしているときは毎日が刺激的になります。
ドキドキする。誰かに会いたくてそわそわする。
たった1通のLINEで心が浮き立つ──そんな感情は、恋愛ならでは。
「自分は生きてるんだ」と実感できる瞬間が、恋には詰まっているのです。
2. 心の孤独を埋めてくれるから
人は、どこかで「誰かと深くつながりたい」という欲求を持っています。
どんなに友人がいても、家族に囲まれていても、ふとした瞬間に感じる“心の孤独”。
その空白を埋めてくれるものの一つが、恋愛です。
誰かに必要とされたい。誰かに愛されたい。
その願いを叶える可能性があるからこそ、人は恋をやめられないのかもしれません。
3. 恋は「自分を知る鏡」になるから
恋をすると、自分の性格や弱さが浮き彫りになります。
嫉妬深さ、不安症、甘えたがり……普段は見せない一面が、恋愛中にはどんどん表に出てくる。
だからこそ、恋を通じて「本当の自分」に気づいたり、自分を見つめ直したりするきっかけになるのです。
それは時に苦しくても、確実に人を成長させます。
恋愛に「正しさ」はいらない
「この恋、やめたほうがいいかな」
「また同じ失敗を繰り返しそう」
「自分がバカみたいに見えるのが嫌だ」
そう思うことがあるかもしれません。
でも、恋愛に“正解”や“合理性”を求めすぎると、心の動きが鈍ってしまいます。
恋は感情のままに進むからこそ、人間らしい。
たとえ少し不器用でも、傷ついても、「誰かを好きになる」という体験そのものが、人生に彩りを与えてくれます。
恋をして「馬鹿」になることは、悪いことじゃない
「もう恋なんてしない」
そう言っていた人が、また恋をする。
それは決して“学習しない馬鹿”なんかじゃありません。
それだけ“誰かを好きになること”に、意味があると心のどこかで知っているからです。
失敗しても、報われなくても、それでも恋をする。
それは、人間の強さであり、愛しさでもあります。
まとめ｜それでも恋をやめられないあなたへ
恋愛には不安や苦しさ、時に涙もついてきます。
冷静な自分を失い、「なんでこんなに必死なんだろう」と自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。
でも、それでも人が恋をやめられないのは、
恋に“理屈を超える価値”があるからです。
恋をして「馬鹿だな」と思ったときほど、それは本気だった証拠。
恥じることなんてありません。
恋は、人が人であることを思い出させてくれる、とても大切な感情なのです。
