タイのVATって何?観光客なら知って得する還付制度を徹底ガイド

海外旅行でのショッピングは楽しいものですが、タイではある制度を活用すると“お得に買い物”ができるのをご存知でしょうか?
それが「VAT Refund(付加価値税の還付)」制度。
観光客が一定条件を満たすことで、支払った7%の税金が一部戻ってくる制度です。

この記事では、旅行者に向けてタイのVATの基本情報と還付制度の利用方法、注意点などをわかりやすく解説します。


タイのVAT(付加価値税)とは?

まず基本から。タイでは日本の消費税にあたるVAT(Value Added Tax)=付加価値税が、ほとんどのモノやサービスにかかっています。現在の税率は7%。ホテルの宿泊費、レストランの食事代、お土産品などにもこの税金が含まれています。

観光客も当然この税金を支払うことになりますが、ある条件を満たせば買い物時に支払ったVATの一部を還付してもらえるのです。


VAT Refund制度とは?旅行者だけが受けられる特典

どんな制度?

VAT Refund for Tourists」というタイ政府の制度では、観光客がタイ国内で購入した商品にかかるVATを、空港で出国手続きをする際に一部返金してもらえます。日本ではなかなか馴染みがない制度ですが、うまく活用すれば数千円〜数万円の節約になることも。


還付を受ける条件とは?

VAT Refundを受けるには、いくつかの条件があります。以下のすべてを満たす必要があります。

条件内容
購入店舗「VAT Refund for Tourists」加盟店舗(紫色のステッカーが目印)
購入金額1店舗で2,000バーツ以上(税込)購入
合計金額滞在中の合計購入額が5,000バーツ以上
購入期間出国日から過去60日以内の購入であること
商品購入商品を出国時に携帯し、未使用状態で持参していること
パスポート購入時にパスポートを提示し、「P.P.10フォーム」を作成してもらう

VAT Refundの具体的な流れ

① 購入時:必ずパスポートを提示!

対象店舗で買い物をするときは、レジで「VAT Refund」と伝えてパスポートを提示しましょう。スタッフが「P.P.10フォーム(VAT Refund Application for Tourists)」を発行してくれます。

この書類とレシートをセットで保管しておきましょう。


② 空港の税関カウンターでスタンプをもらう

出国日に空港へ着いたら、**出国審査前に税関カウンター(Customs Export Inspection)**に向かいます。購入商品とP.P.10フォームを提示し、スタンプをもらう必要があります

注意:商品は未使用の状態で携帯手荷物に入れておくのが基本。特に高額品(カメラ、ブランドバッグなど)は実物確認が求められる場合があります。


③ VAT Refundカウンターで還付申請

スタンプをもらったら、出国エリア内にあるVAT Refund Officeへ。ここで還付申請を行います。

返金方法は主に以下の3通り:

  • 現金(バーツ)
  • クレジットカード返金
  • 小切手(外国人には非推奨)

現金の場合は、手数料(100バーツ+手続き料最大2%)が差し引かれますが、その場で即時受け取れるのでおすすめです。


VAT Refundを受ける際の注意点

✅ 忘れがちなポイント

  • 商品を預け荷物にしない:確認が必要な場合があるため、手荷物として持ち込む方が確実。
  • 書類はまとめて保管:レシート、P.P.10フォーム、パスポートのコピーを一緒に保管。
  • 税関カウンターの場所を事前チェック:空港によっては混雑・位置がわかりにくいことも。

✅ 還付対象外の商品もある

食品、消耗品、開封済み商品、またサービス(ホテル・スパなど)は還付対象になりません。
**「物理的な商品」であり「持ち帰れるもの」**に限定されます。


還付対象の人気アイテム例

タイでは以下のようなお土産やブランド品が、VAT Refund対象商品として人気です。

  • **Jim Thompson(ジム・トンプソン)**のシルク製品
  • **Naraya(ナラヤ)**のバッグ
  • タイコスメ(Oriental Princess、Mistineなど)
  • アジアン雑貨、象モチーフグッズ
  • Apple製品や家電(大型モールでの購入)

よくある質問(FAQ)

Q. すべての店舗でVAT Refundは受けられますか?

A. いいえ。「VAT Refund for Tourists」の加盟店舗のみです。店頭にステッカーが貼られているか確認しましょう。


Q. 還付金はどのくらい戻ってきますか?

A. VATは7%ですが、還付手数料が引かれるため、**実際の返金率は約4〜6%**になります。10,000バーツの買い物で約400〜600バーツ(約1,700円相当)が戻るイメージです。


Q. どの空港で還付申請できますか?

A. 主に以下の国際空港で対応しています:

  • スワンナプーム国際空港(バンコク)
  • ドンムアン空港
  • プーケット国際空港
  • チェンマイ空港 など

まとめ|賢く使えば旅費の節約に!

タイのVAT Refund制度は、ちょっとした手続きだけで旅費を節約できるチャンス。買い物が好きな方、ブランド品や大量購入を予定している方にとっては特に見逃せない制度です。

ぜひ事前に知識を身につけて、タイ旅行をもっとお得に楽しみましょう!


【参考リンク】